<80代 男性>
膝変形性関節症になって長期間お世話になっています。
老衰の身体機能は一段と悪化し、あちこちの障害は消えません。
当院で一週間に一回のリハビリを理学療法士の手厚い治療を受け、
当日と翌三日間はそんなに苦痛はありませんが、
そのあとの散策の折、足は重く上がらない状態です。
担当医の説明のように、年齢もあり回復は諦めるしかないのでしょうか。
<ご意見に対する回答>
変形性膝関節症では膝の骨の変形と軟骨の摩耗、消失が有り膝の疼痛、変形や歩行障害を来す疾患です。
骨の変形と軟骨の摩耗、消失は回復しません。加齢で徐々に悪化する傾向があります。
現在リハビリ後3日程度疼痛等の症状が改善しているのは非常に良好な状態です。
その後歩行に支障が出てくるのは膝の骨、軟骨に対し歩行による負担がかかりすぎているためで、
休養が必用です。
変形した骨、軟骨の回復は見込めませんが筋力は改善します。リハビリ継続と膝に負担のかからない
運動(散歩等は体重が膝にかかり負担になります)を理学療法士に指導してもらいましょう。
内科の病気や年齢(おおむね80才以下)に問題が無ければ人口膝関節も考慮します。
平成31年4月12日 整形外科 高島 |